抗血栓薬、リスク、?

抗血栓薬 の歯科治療 GP(一般歯科医)が使える生存戦略

抗血栓薬 の 歯科治療

抗血栓薬 を内服している患者さんの歯科治療、先生方はどう感じられますか?
前回は心疾患 の歯科治療についてお話しましたので、今回は抗血栓薬に目を向けてみました。

①出血が止まらなかったらどうしよう

②休薬した方がいいのか分からない

③そもそも触っていいのか分からないし恐い

こういった不安を感じる先生は多いと思います。しかし一方で、

「そのまま抜歯したけど大丈夫だった」

という経験もあるのではないでしょうか。

この領域は

“たまたま問題が起きていない”

というケースも多く、
しっかりと構造化して考えることが重要です。

こういった不安を感じる先生は多いと思います。

しかし一方で

「そのまま抜歯したけど大丈夫だった」

という経験もあるのではないでしょうか。

今までが、

“たまたま問題が起きていない”

というケースも多く、
しっかりと構造化して考えることが重要です。

そして、

抗血栓薬=危険ではない

という認識をもっておく事が重要です。

まず前提として

抗血栓薬=危険
ではありません。

問題なのは出血リスクと血栓リスクのバランスがとれているのかという事です。

ここを理解しないと

①無駄に休薬してしまう

②逆にそのまま行ってリスクを見誤る

ということが起こります。では、周術期として構造化してみていきましょう。

GPのための生存戦略(構造化)

1.術前

2.術中

3.術後

1.術前

まずはここが最重要です。

確認すべきポイントは以下です。

① 抗血栓薬の種類

抗血小板薬(アスピリンなど)

抗凝固薬(DOAC・ワーファリンなど)

※現在のガイドラインでは、抗血栓薬は継続下での抜歯が推奨されています

② 服用理由

心筋梗塞後

ステント留置後

心房細動

脳梗塞既往

予防的なものか

③処方医と常用薬の確認

お薬手帳の確認

処方医院と処方医の確認(お薬手帳があれば、間違いないかの確認をする)

問診票やお薬手帳を活用して、時系列順に沿ってエピソードを

しっかりと掘り下げて聴取します。

ただ、あくまで患者さんなので、理由が曖昧な場合があります。

その時は、話を一旦中断して処方医に確認します。

お薬手帳もなく、担当医の把握も曖昧な患者さんには、

現在、処方を行っている病院名だけでも聞いておくと、対診が可能となります。

④対診

いつ、どこで、どんな処置をするのか?

出血リスクはどの程度か?

局所麻酔はどのようなものを使用するのか?(アドレナリン含有の有無等)

どれぐらいの休薬(減薬)を考えているのか?

お薬が確認出来ていない場合は、何を服用しているのか?

現在の全身状態と考えられるリスクは?

こうした事を確認していきます。対診の注意点としまして、
対診先への丸投げは基本的に行ってはなりません。

2.術中

ここは、出血コントロールの設計と対診後に浮かび上がった問題点と対策の設計です。

侵襲の大きさの想定

処置の難易度の設定

処置時間の設定

合併症の兆候確認と出現時の対応の設定

生体管理モニターの設定

ココを明確にして処置に進みます。勿論、術中この判断が必要なケースもありますので、ケース&ケースを意識しつつ、チームと共有しておくと、
対応がスムーズになって最小限に抑える事が可能になるかと思います。

術者は

できるだけ低侵襲

丁寧な操作

局所止血の準備(ボスミンガーゼ、止血剤、アドレナリン含有局所麻酔薬、電気焼灼、縫合等)

をこころがける事でよりリスクを低減させる事が可能になります。

3.術後

ここを軽視するとトラブルになる可能性が上がるので、ココは重視する必要があります。

止血のダブルチェック

帰宅前の確認

出血時の対応説明

術後指示(うがいをしない、血行のよくなる事の制限、出血時の対応等、何かあった際の連絡先の通知)

可能であれば翌日以降の創部確認

以上のように周術期という括りで構造化する事が安全の担保となるかと思います、また、ココを徹底すると患者さんの評価アップにつながり、口コミ等で結果として、それがリターンとなる可能性もあります。

次に、抗血栓薬 の歯科治療の落とし穴についても挙げていきます。

GPがやりがちな落とし穴

① とりあえず休薬
→ 血栓リスクを見落とす

② そのまま処置
→ 出血リスクの評価不足

③ 対診丸投げ
→ 判断責任の所在が曖昧

まとめ

GPがやりがちな落とし穴

① 抗血栓薬は「出血」と「血栓」のバランスで考える

② 術前に背景とリスクを考えて整理しておく

③ 周術期で構造化してリスクを可視化する

最後に

抗血栓薬患者の歯科治療は

正しく評価すれば、過度に恐れる必要はありません。

しかし、

構造化されていない判断

はリスクになります。

判断に迷う症例は
無理に一人で抱え込まず

構造として外注するという選択肢もあります。

歯科麻酔科医は
そのために存在しています。

もし

判断に迷う症例

高リスク患者

があれば、ぜひコチラからご相談ください。

周術期管理という視点から
安全な治療戦略を一緒に設計します。

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